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致知出版社では現在、読者の皆様と『致知』との出逢いや、それにまつわる思い出を「致知と私」として募集しています。
『致知』によって人生に希望を見出した方、逆境を乗り越えた方、自己修養に励まれる方……ありがたいことに、寄せられるお手紙やメールは『致知』への感謝に満ちたものばかりです。そのお手紙の一部を毎週、紹介させていただきます。 ※知人に『致知』を紹介された方の声はこちら

周りの真心でいつしか目が見えないことが「苦しみ」ではなくなっていた
(株式会社アソウ・ヒューマニーセンター勤務 浦田理恵さん)
先月(2011.10)東京で開かれた「第2回社内木鶏全国大会」にて、浦田理恵さん(株式会社アソウ・ヒューマニーセンター勤務)に特別発表をしていただきました。
浦田さんは、来年の「ロンドンパラリンピック・ゴールボール競技」に出場する日本代表選手でいらっしゃいます。
「感動奨励賞」を授与させていただきました浦田さんの発表スピーチをご紹介いたします。
皆さん、こんにちは。私は九州の福岡からきました、アソウヒューマニーセンターの浦田理恵と申します。皆さん、お分かりにならないかもしれませんが、実は私は視覚に障害があります。
活字を見ることも、相手の表情を見ることもできません。
私が視力を失ったのは、
教職の免許を取るために福岡の専門学校に通っていた20歳の時でした。
卒業を間近に控えた頃、網膜色素変性症と診断され、
僅か3か月で左目の視力を失い、
右目もわずかに光を感じるくらいまで低下してしまったのです。
何もできなくなった自分が生きている意味があるのだろうか。
いろいろと悩み苦しみ、どん底にまで落ち込みました。
独り暮らしをしていた私は誰とも会わずに家の中に引きこもり、
熊本の両親にも友達にも真実を伝えられないまま、一年半が過ぎていきました。
失明したことを思い切って家族に伝える決心をしたのは、
数年ぶりに熊本に帰省した時でした。
駅の改札口まで迎えに来てくれた母は、
私のぎこちない仕草を見て最初はふざけていると思ったそうです。
「お母さん、私はもう何も見えん」。
近寄ってきた母にそう率直に打ち明けると、
母はその場で泣き崩れてしまいました。
でも、この時、自分の思いを一気に吐き出せたことが、
一つのステップになったと思っています。
私がどんな状態になっても絶対に見捨てずに
温かく包み込んでくれる家族がいるのがどれほどありがたいかを、
しみじみと感じたからです。
人生に絶望していた私が、現在、前向きに頑張れるのは
この安心感のお陰です。
さて、前置きが長くなりましたが、
私は縁あって2年半前、
ヘルスキーパーとしてアソウヒューマニーセンターに入社しました。
その一方、女子ゴールボール競技のアスリートとして
厳しい練習に励む毎日を過ごしています。
当社で社内木鶏会がスタートしたのは昨年の11月でした。
最初「木鶏会をやるから朝7時に集合ね」と上司から言われた時は、
まるで他人ごとのように聞いていました。
私が所属するシーズアスリートには視覚障害者が4人いますが、
活字を普段目にすることのない私たちにとって、
木鶏会への参加はないものと考えていたのです。
しかし、上司や周りの社員の方々が私たちの成長を考えて、
何とか一緒にできないかと、
忙しい中時間を作って『致知』を読んできかせてくれたり、
PCにおとしてメールで送って音声ソフトで読ませたりと、
できる方法を一緒に考えてくれました。
できない理由を並べて甘えるのではなく、
一つでもできる方法を考えトライすることが成長の第一歩であると教えていただいたのは、
とてもありがたいことでした。
木鶏会に参加することで、普段情報が入りにくい私は多くの刺激を受けています。
『致知』7月号の中では「代受苦者」といういうワードに出会いました。
「災難や苦しみを自分の代わりとなって受けてくれる人」という意味で、
本来どこで起きてもおかしくはなかった3月11日の大震災を、
東日本の方々が私たちの代わりに受けてくれた。
そう思うととても他人ごととは思えませんでした。
その時の話し合いの中で、ある方が私に向かって言われました。
「浦田さん、私の代わりに見えない不自由さを感じてくれてありがとう」。
そう言われて私はあることに気づきました。
最初は見えなくなって怖くて不安で悔しくてどうしようもない日々を過ごしていた私が、
沢山の温かな励ましや、ハード面・ソフト面のサポートのお陰で、
今は見えないことを忘れてしまうほど毎日笑顔で過ごさせていただいていたのです。
周りの真心でいつしか目が見えないことが「苦しみ」ではなくなっていたのです。
このようにお互いに支え合う仲間がいるのは本当にありがたいことです。
木鶏会では普段同じ職場にいてもあまり話したことがない人とも
コミュニケーションがとれます。
その人の名前と声を一致させることに加え、自分にはなかった考え方に出会い、
仕事でもプライベートにおいても当事者意識を持っていかに自分の行動レベルに落とし込んでいくかの
ヒントを得ることができます。
そして、何よりも、参加者同士がお互いに共感しあい一体感を感じることができるのが
素晴らしいと感じています。
私はアスリートとして昨年のアジア大会女子ゴールボール競技で銀メダルを獲得し、
ロンドンパラリンピックへの出場権を手にすることができました。
これからの練習が勝負です。その意味で私にとって月1回の木鶏会は、
自分の気持ちをリセットし、やる気を高める大切な場となっています。
社内木鶏の美点凝視の精神により私も笑顔、みんなも笑顔。
笑顔のキャンドルサービスが会社中、そして日本中に広がっていったら、
どんなに素敵な社会になるだろう。
そんな夢を描きながら、これからも前向きに頑張っていきたいと思います。
本日はご清聴いただき、ありがとうございました。

引き続き「致知と私」を募集しています
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◎あて先 |
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これまでに紹介した『致知と私』
- 『致知』を通して広がった縁は20代の中で築けた 最も貴重な財産の一つだと感じています(京都府 堀場製作所グローバル人事部 岡田直樹さん)
- 一瞬一瞬を命懸けで生き抜く勇者たちの格言が、枯渇していた私の心に革命をもたらしました(神奈川県 鍼灸の四次元堂社長 柿内佐和子さん )
- 挫折経験のあとに読んだら箴言、至言の数々が 自分の内面の奥深くに突き刺さってきました(神奈川県 サイバーエージェント勤務 野澤比日樹さん)
- 同世代の友人たちに『致知』の素晴らしさを伝えたい(福島県 ノグチキカク代表 野口雄介さん)
- 月刊誌ですが、読み捨てにしてはいけない本(東京都 無職 中野芳子さん )
- 夫婦のあり方を教えてくれた『致知』(北海道 主婦 土田妙子さん)
- 経営学の前に人間学が必要(新潟県 会社経営 近藤一夫さん)
- もっと成長して、社会の役に立ちたい(東京都 ヤフー勤務 佐藤賢朗さん )
- 一隅を照らすもので私はありたい(福岡県 無職 重冨實雄さん )
- 『致知』を読み、信じた道を歩くことができた(福岡県 音楽家 渡辺知子さん)











